中国写真館その15 淀山湖の漁師たち

上海市の西部、江蘇省との境に「淀山湖」がある。
湖の面積は62平方キロ余りで、日本の十和田湖ほどの大きさだ。
世界有数の経済都市として発展を続ける上海だが、ここまで来るとその面影はほとんどなくなり、湖の周辺にはのどかな田園地帯が広がっている。
 
私はこの湖が好きで、何度も足を運んだ。
ただ、見渡す限りの平原に広がる湖なので、普通にカメラを向けると何の変哲もない写真になってしまう。
ということで、主に狙ったのは夕暮れの湖だった。
その時間帯に行くと、湖の恵みで生計を立てている漁師が舟を漕ぐ姿を目にすることができる。
奥さんが舟を操り、ご主人が魚を捕るという二人三脚で作業をしている夫婦も多い。
そんな姿を見ると、「時代はめまぐるしく変化するっていうけど、昔から変わらないものっていいよな」と思う。
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