浸れなかった年越し気分

きょうは旧暦の大みそかだ。
現在の日本では普通の日になってしまったが、中国では「除夕」という特別な日だ。
10年余り中国で暮らした私は、この日にさまざまな思い出がある。
中国に思いをはせ、中国の年越し気分に浸ろうと、関西エリアでは最も中国色が濃い神戸の南京町へ、仕事が終わってから行った。
 
南京町へ行くのは20年ぶりだ。
JR元町駅から歩く。
場所はすぐにわかったが、人通りが思っていたよりはるかに少ない。
どうも普段とほとんど変わらないようだ。
かつての中国と同じように、大みそかに花火や爆竹のけたたましい音が鳴り響く光景は望めないにしても、もう少しそれらしい雰囲気があると期待していたのだが。
旧暦の正月(春節)を祝う南京町の「春節祭」はあすから始まる。
残念ながら、きょうは年越し気分に浸れる日ではなかった。
それでも、久しぶりに中国の面影のある街を歩き、中国語も話せたので、それなりに楽しかったが。
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南京町の東の入口である「長安門」。両側の柱に掛かっているのは「対聯」という縁起物だ
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旧暦の大みそかの午後6時すぎだというのに、この人通りの少なさ。南京町は中国人ではなく日本人御用達なので仕方ないか
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「福」の字を逆さに書いたちょうちんや飾りがたくさんある。逆さにするという意味の「倒」と来るを意味する「到」の発音が同じところから来る縁起物で、中国では除夕(大みそか)に家の門に貼るのが習わしとなっている
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南京町の中央部に広場があり、十二支の石像が点々と置かれている。「亥」がないなと思って探したら、幕の後ろに隠れていた。イベントで何らかの演出をするのだろうか。ちなみに中国での干支は猪ではなく豚だ
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広場に隣接する「ぎょうざ坊」という店に入った。私のあとから中国人の2組のグループが入ってきた。女性店員に聞くと「今は中国の正月休みだからね。普段は少ないよ」と教えてくれた
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中国の年越し料理で最もポピュラーな「ギョーザ」を注文した。6個で税別450円は高いが、この町で文句を言っても始まらない。先日の日本橋での苦い経験に懲りて、きつい白酒はやめにして、青島ビール1本だけ飲んだ