蜻蛉池公園の幸せな猫たち

おととい、七夕の夜空に輝く織姫と彦星を撮ろうと、岸和田市の山あいにある蜻蛉池公園へ行った。
結果は惨たんたるものだったが、その代わりに面白いものが撮れた。
それは公園を根城にしている猫たちだった。
 
おとといは、まだ日がかなり高いうちに公園の展望台に着いた。
明石海峡大橋に沈む夕日を狙ってのことだが、橋は見えなかった。
「まあいいか。いつものことだ」と思いながらベンチに腰を下ろそうしたら、先客がいた。
1匹の猫が気持ちよさそうに寝ていたのだ。
辺りを見回すと、数匹の猫が思い思いに寝そべっていた。
カメラを向けても、たいがい平然としている。
「野良猫にしては人に慣れているな」と思った。
 
ところが、ここの猫たちは野良ではなかった。
暗くなる寸前に餌をやりに来た年配の男性に、「ここの野良猫は人に慣れてますね」と声をかけたところ、その男性が猫の素性を教えてくれた。
「ここの猫はね、TNRの猫なんですよ。TNRは、わなで捕まえ、オスは去勢、メスは不妊の手術をして、元の場所に戻すということです。命を奪われる運命にあった猫を救う活動です。この公園にはそんな猫が数十匹いて、猫目当てに来る人もいるんですよ」
いや~、恐れ入りました。
そんな活動があったとは。
展望台にたむろしていた猫は、幸せな猫だったのだ。
織姫と彦星の出会いの前に、猫とのいい出会いができた。
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最初に見た猫。この猫は人に対する警戒心がほとんどなかった。目を開かせようと呼びかけても反応は一瞬だけだった
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この猫は目を開けているが、人を気にする様子はない
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この猫は人が近くにいるのに、大あくびをした。なめやがって…
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仰向けになって伸びをする猫。あのな、おじさんのようないい人ばかりじゃないんだぞ
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この猫だけはいっぱしの警戒心を示してくれた。それでも猫のほうから私に近づくようにしてベンチに寝そべった