きのうの夜、勤務先のマンションで会議があった。
普段は長くても1時間で終わる会議なのに、きのうは2時間半近くかかった。
会議を終えマンションを出て、東大阪市役所の北にある公園に向かった。
夜は数匹の猫がたむろしているはずで、そこに主(ぬし)がいなければ、あの世へ旅立ったことは確実だと思った。
行ってみると主の姿はなかった。
又三郎をはじめとするいつもの顔はあったが、心なしか寂しそうに見えた。
しばらくすると、毎日餌をやっている女性がやって来て、少し話をした。
その女性の話だと、又三郎は8月下旬の激しい雷雨の日から姿が見えなくなったという。
そして、「あの子はがりがりに痩せてたから、長くは生きられないと思ってたのよ。次はこの子じゃないかと心配なのよ」と、又三郎をなでながら言った。
又三郎は餌をもらったあと、お気に入りの場所である石碑の上に寝そべった。
よく見ると、顔が細くなって貧相な顔立ちになったように見えた。
「次は又三郎か…」と不安になった。