私は中国西部の乾燥したエリアが好きだ。
それは1980年4月から1年にわたって放送された『NHK特集シルクロード』を見て感動したことから始まっている。
この番組は石坂浩二のナレーション、喜多郎の音楽であまりにも有名だ。
番組の中で特に印象に残っているのが、羊の皮を浮き袋にしたいかだ「羊皮筏子(ヤンピーファーズ)」で黄河を渡るシーンだ。
それを取材したのが寧夏回族自治区の黄河中流の町・中衛だったと記憶している。
2011年5月、私は1人で中衛へ向かった。
当時7連休だった中国の「黄金周」を利用した旅の始まりだった。
砂漠を走る貨物列車。殺伐とした風景の中にも生命力を感じる
中衛の街の近くを流れる黄河の夕景
黄河の近くの畑を耕す人たち。ロバの表情が悲しげだ