きょうの仕事帰りに、東大阪市役所の北にある公園へ行った。
公園の隅に黒猫が1匹いただけで、主(ぬし)も又三郎も姿が見えなかった。
「2匹ともいないなんて珍しいな」と思いながら南へ回り込むと、いきなり2匹の姿が目に飛び込んできた。
主と又三郎は、コンクリートのベンチに仲良く並んで寝そべっていた。
その様子を見て、「公園の勢力図が塗り替わりつつあるな」と思った。
数日前、又三郎のお気に入りの場所である石碑の上に、主がいた。
驚いた。
主はその名の通り、公園の中央部ででんと構えていることが多かった。
それが最近はどこにいるのかと探すのが普通になり、その姿もかつての威厳が失われたように見えた。
石碑の上にいる主を見た若い女性も、「毛づやが悪くなって、年寄りになったみたい」と言っていた。
主の力が衰えたのをいいことに、又三郎がのしてきたわけではないだろうが、園内の猫の力関係が変わりつつあることは確かなようだ。