私は中崎町の会社に出社したときは、ほぼ毎日、同僚と近くのスーパーで昼めしを食っている。
そのスーパーの中に「とらいあんぐる」というお好み焼き屋がある。
この店のお好み焼きや焼きそばは安くてうまいので、私の胃袋と財布は大いに助かっている。
この店の名物といえるのが、店主のおっちゃんだ。
今どき、金額のあとに何でもかんでも「万円」を付ける人にはほとんどお目にかかれない。
この店でおっちゃんとやり取りすると、「ああ、俺は大阪で暮らしているんだなあ」と思う。
さて、あしたはミックスを頼んで、おっちゃんに350円を渡し、「はい、350万円」と言ってみるか。
発泡スチロールの箱に入れてもらって、スーパーの片隅にある飲食コーナーで食べる。スーパーで食べる客にはお茶を付けてくれる。この店で初めてお好み焼きを注文したとき、私はスーパーで買ったお茶のペットボトルを持っていた。それを見たおっちゃんは、「お茶はサービスや。あんたが持ってるお茶は腐らへんから、こっちのお茶を飲んでいき」と言って、紙コップに入ったお茶をテーブルまで持ってきてくれた