「安納芋」とともに出勤

きょうは、「安納芋(あんのういも)」とともに出勤した。
安納芋というのはサツマイモの一種で、甘味が強く、焼き芋にするとクリームのようなねっとりした食感を楽しめる。
私が勤めている会社の社長がやっている畑で、去年、大量に収穫された。
それはいいのだが、芋はどうしても大きさにばらつきが出る。
11キロを超えるようなサイズだと、一般の市場では売れ行きが悪く商品にならない。
 
去年の年末のある日、突然、社長に呼ばれ、大きな安納芋を1つ渡されて、「おい、この芋をスイーツショップに売ってこい」と言われた。
唐突に難儀な話をと思ったが、いつものことだ。
行けと指示されたのは、去年、たたき売りに近い値段で買ってもらった店だった。
アポイントもなにもない飛び込み営業で、売れる見込みはなかった。
それがちょっとした幸運もあって、かなりいい条件で商談成立となり、きょうから出荷を始めたというわけだ。
 
しかし、出荷といっても車で一気にとはいかず、私が少しずつ運ぶしか方法はない。
関連会社から折り畳み式のキャリーカートを借りて、それに安納芋を載せ、南海電車、地下鉄と乗り継いで行くことになった。
 
数年前、上海でバスに乗ったとき、野菜を大量に持ち込み街まで運んで売ろうとしている数人のおばあさんを見かけた。
「年を取っても元気で働いているんだな。金ってのはこうやって稼がなくちゃいけないな」と思った。
還暦を過ぎたといっても、私はそのおばあさんたちより多少なりとも若い。
元気に働いて稼がなくちゃいけない。
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社長の畑で収穫した安納芋
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岸和田駅に着く。きょうは箱の手配が間に合わず、111キロの出荷となった。次回からは2箱で20キロを超える荷物となる
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空いている普通電車で行きたかったが…
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時間の余裕がなくなり、いつもと同じ急行電車に乗った。比較的空いている最後尾の車両に乗ったら、線路がよく見えた。大和川に架かる鉄橋も、この角度から見ると迫力がある