捨てる神ありゃ拾う神あり

六甲山に沈む夕日

きょうの仕事帰り、いつもの道を歩きながら、ふと後ろを振り返ると、東の空に虹の端が見えていた。

それだけでは絵になりそうにないので、スマホでそれからの天気を調べた。

午後6時からの降水確率が60パーセントで、7時には雨のマークが消えていた。

「しめた。これは虹を見るのに絶好の天気だ。60パーセントの確率で虹が撮れる」と思い、勤務先のマンションに戻って屋上に向かった。

しかし…。

 

屋上でスタンバイし、10分ほど経過したころ、スマホで天気予報を見ると、午後6時の雨のマークは消えていた。

「確率が60パーセントからいきなり0パーセントかよ。そんな殺生な…」と思った。

虹が撮れる見込みはほぼなくなった。

だからといって、屋上からすごすごと下りるわけにはいかない。

仕方なく西の空を見ると、雲は厚めながらも、染まりそうな気配を感じ、狙いを夕焼けに変えた。

これが功を奏し、期待以上の夕焼けを見ることができた。

「虹に捨てられ、夕焼けに拾われた。捨てる神ありゃ拾う神ありとはよくいったものだ」と思いながら撮影した。

西の空の雲は思ったほど密ではなく、傾いていく夕日がよく見えた

夕日が六甲山に近づいてきた

夕日が姿を隠すと、周辺に面白い雲がたくさんあるのに気付いた

北東に浮かんでいた雲が、西の雲より早く染まった。この雲は、宇宙船から攻撃用のレーザーを発射しているところのように見えた

西の空も強烈に染まった。こんな夕焼けが見られるとは思っていなかった

日が沈んだあたりが最後まで染まっていた。六甲山の向こうの雲が険しい山の連なりに見えた