大阪で「カキオコ」が食べられるなんて!

先日、中崎町の仕事場に近い天神橋筋商店街で買い物をし、地下鉄の南森町駅まで歩いた。

せっかくだから猫を探そうと裏通りを歩いていたとき、驚くような店を発見した。

 

店の名前は「ひなせ」、入り口の脇に「カキオコ」の大きなポスターが貼ってある。

カキオコはカキが入ったお好み焼きのことで、岡山県日生町の名物料理となっている。

それを見て「大阪でカキオコが食べられるなんて」と思った。

その日は晩めしを食ったばかりだったので、きょう改めて訪ねた。

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夜の「ひなせ」。外見はどこにでもあるような居酒屋だが…

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「カキオコ」のポスター。これに吸い寄せられたようなものだ

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店内も普通の居酒屋とほとんど変わらない

店に入ってすぐに大将と少し話をした。

大将は予想通り日生町の出身で、ここに店を出して8年になるという。

「魚は全部、日生から取り寄せているんですか」と聞くと、「魚はどこのでもそう変わらない。ただ、カキだけは日生産にこだわっています」と話してくれた。

 

で、注文したのは当然、「カキオコ」だった。

この店のカキオコの味付けは、ソース、岩塩、その2つのハーフ&ハーフの3つがある。

血圧の関係で私は岩塩を避けたかったが、店員の「ぜひ岩塩も味わってみてください」という言葉に乗せられて、ハーフ&ハーフ(税込み1000円)を頼んだ。

これが大正解だった。

 

私は去年の年末に帰省する際、カキオコの本場である日生に寄った。

そこの有名店でカキオコを食べたが、ソースの味がきつくて、カキの風味が消されていると感じた。

この店の岩塩のカキオコは、岩塩がカキの味を引き立てている。

日生でもこの味付けで出せばいいのにと思うほどだった。

次に来たときには、この味付けに至った経緯を大将に聞きたい。

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調理中の私の「カキオコ」。お好み焼きの生地の上にカキが10個載る。今週まではカキは冷凍で、来週から生のカキになる。カキフライや酢ガキといったカキを使った定番料理も始まる。店員の女性が「来週から忙しくなるわよ」と言っていた

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待望のカキオコが私の前に運ばれてきた。料理はあっさりしたものから食べるものだと聞いているので、岩塩味のほうから食べた。しかし、岩塩味を食べ終わるとソース味は食べる気がしなくなった。それほど岩塩の味付けは優れていると思う

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酒は岡山の地酒。その名も「日生においで」(1合で税込み700円)。製造元は日生ではなく、倉敷の酒蔵だった。日生は平地が少なく、米の生産量も限られているので仕方ないのかもしれない