ミーちゃんと大五郎

f:id:sanchan60:20190912205029j:plain

ミーちゃん(左の猫)の頭をなめる大五郎(右の猫)

9月も半ばになって、秋分まであと10日余り、日が暮れるのが早くなったと実感するようになった。

仕事終わりで写真が撮れる時間も限られてきた。

 

あまり遠出はできないので、きょうは先週の土曜日に続いて西成へ行った。

狙いはやはり猫だった。

 

地下鉄の動物園前駅から出て、「さて、どこへ行こうかな」と歩き始めるとすぐに、車の下をのぞき込むようにして「大五郎、大五郎」と呼んでいるおばちゃんを見かけた。

猫に違いないと思い、私もしゃがんで車の下を見た。

1匹の猫が寝そべっていた。

ほふく前進のような格好で大五郎の写真を撮った。

 

写真を撮り終えて立ち上がると、近くにいたおっちゃん数人のうちの1人が声を掛けてきた。

「このへんには猫がけっこうおるよ。あんたみたいに、猫を目当てに来る人も多いよ」

 

そうこうするうちに、大五郎が車の下から出てきて、別の猫に近づいていった。

おっちゃんが「この猫はミーちゃんや。ミーちゃんは大五郎が子猫のときからずっと世話してきた。2匹が一緒にいると『子連れ狼』みたいやったんで、子猫の名前が大五郎になったんや」と話してくれた。

 

このあたりの人は猫を飼うのではなく、餌や水をやりながら適度な距離を保っている。

猫も人に尻尾を振るようなことはしない。

人と猫が共存している。

そんな感じがした。

f:id:sanchan60:20190912205209j:plain

車の下にいた大五郎。よそ者に向けるまなざしは厳しい

f:id:sanchan60:20190912205249j:plain

人の輪の中でも平気で居眠りをするミーちゃん。かといって人にこびを売るわけでもない。人と対等だと思っているのかもしれない