きのうの朝、いつもの道を通って地下鉄の動物園前駅に向かっていると、駅の近くで猫の鳴き声がした。
あたりを探したところ、駐車場に黒い猫がいた。
よく見ると、それは「ミーちゃん」だった。
ミーちゃん、久々の登場となったのだが…。
ミーちゃんは私が岸和田から通っているころからの顔なじみで、近くのおじさんが面倒を見ていた。
オス猫のミーちゃんは迷い込んできた別のオス猫の面倒を見て、「子連れ狼」のようだということで、迷い込んだ猫は「大五郎」と名付けられた。
ミーちゃんと大五郎はこの界隈の人気者となった。
ミーちゃんは面倒見のいい優しい猫だと思っていた。
しかし…。
きのうは近くで別の猫の鳴き声も聞こえた。
あたりを見回すと、ミーちゃんが面倒を見てもらっている家の前にとまっている自転車のかごの中に幼い猫がいた。
私が近づくと、その猫は慌てて逃げ、ミーちゃんがいる駐車場へ行った。
「ミーちゃんはこの猫も守っているんだな」と思ったが…。
幼い猫が近づくと、ミーちゃんは喉を鳴らし、ひっかくように手を出して追い払った。
幼い猫は仕方なく、ミーちゃんを少し離れたところから見ていた。
ミーちゃんは飼い猫になり、大五郎という子分もいて、守るべきものがあるのだろう。
そこに踏み込もうとする幼い猫を許せなかったのかもしれない。
優しさを振りまくだけでは生きていけない猫の社会を見たような気がした。