私が勤めている会社の近くに小さな公園が2つある。
1つは先日、胴吹き桜を撮った「済美公園」で、もう1つは商店街の脇にある「黒崎町公園」だ。
けさ少し早く家を出て、黒崎町公園に向かった。
お目当てはこの公園の桜(ソメイヨシノ)だった。
数日前に行ったときはちらほらといった状況だったので、まだ早いかなと思っていたが、桜はほぼ満開で春を満喫することができた。
幹から直接花が咲く「胴吹き桜」も多くの花が肩を寄せ合っている
朝は逆光になる桜もあり、太陽と花がいい取り合わせになる
6本の桜のうちの1本がこれ。昨年切り倒されたようだ。台風21号の影響かもしれない
この桜は幹が切られても花をつけている。「私は死んでなんかいません」とばかりに桜が意地を見せているような気がした
余談だが、私が公園にいるとき、ちょっとした出会いがあった。
1人のおばあさんが私を見て、「桜撮ってはるの」と声をかけてきた。
「はい、桜がきれいに咲いてますから」と返事をしたら、それからおばあさんはとうとうと話し続けた。
「私は雨の日以外は毎日この公園に来て掃除しとるんよ」
「桜は立派やな。こんなに寒いのに花を咲かせて。私もな、この桜から生きる力をもらうんや」
「お母さんを大切にせなあかんよ。親を大切にする人は、自分を大切にする人やからな」…
私は何度も「おばあちゃん、いいこと言うなあ」と相づちを打った。
聞けば私の母より1つ年上で、昭和8年生まれの御歳85だという。
母もそうだが、いや元気なこと元気なこと。
昭和一桁の衰えぬパワーを見せつけられた。