きょうは夜勤の同僚の都合で24時間勤務をしている。
この勤務の楽しみの一つが屋上での朝夕の撮影だ。
しかし、天気予報を見ると、きょうもあすも曇りのマークしか並んでいない。
それでも日の入りの前に屋上に上がることにしていた。
「こんな日は何も撮れないか、驚くようなものが撮れるかのどちらかだな。賭けのようなもので、吉と出るか、凶と出るか」と思い、昼すぎから時々、空を眺めていた。
で、夕方になって西の空に雲の切れ間が見えた。
「これは面白い賭けになりそうだ」と思いながら屋上に向かった。
すると…。
夕日が雲の切れ間を縫うように沈んでいき、日が沈んでからは空が鮮やかに染まった。
賭けは吉と出たといえる夕景だった。