上町断層の階段を縄張りにしていた「だんちゃん」の姿が見られなくなって久しい。
人懐っこい猫だったので、誰かに拾われて飼い猫になったのかもしれない。
それでも時々、だんちゃんを探して家の近くの路地裏を歩く。
きのうの仕事帰りにもひと回りした。
だんちゃんの兄弟と思われる白黒の猫がいた。
その猫はだんちゃんとよく似ていて、人への警戒心が薄いのもそっくりだ。
きのうは腹が減っていたのか、場所を変えながら、餌をくれる人を探すかのように遠くを見つめていた。
「だんちゃんはいなくなっても、兄弟は健在だ」と思い、猫と一緒に動いた。