けさ早く目が覚め、外を見た。
どんよりとした雲が広がっていたが、きのうの思わぬ展開が頭から離れず、「きのうは夕焼けで、きょうは虹を見せてくれるかな」と期待して出かけ、空の広い場所を探して西の空に目を凝らした。
しかし、事はそううまく運ぶものではなく、朝日がまったく差さない状況が続いた。
「光はどうなっているんだ」と思いながら、東の空を見たら、あべのハルカスに雲がかかっていた。
その姿は雲と高さを競っているかのようだった。
「けさの天の恵みはこれだな」と思い、朝焼けを狙ういつもの高速道路の高架下へ急いだ。