きのう、大和川で近鉄南大阪線の電車を撮ったあと、最寄りの矢田駅まで線路の高架下を歩いて帰った。
高架下ではこれまで数多くの猫を見かけているが、きのうは「このところ猫ばかり追いかけている。もういいだろう。真っすぐ帰ろう」と思っていた。
ところが…。
数匹の猫がいる植え込みの脇を通りかかった。
全身が白く目立つ猫がいた。
「高架下で白猫を見るのは初めてだな」と思い、目を凝らすと、猫のひたいにぽつんと黒い柄があるのが見えた。
すぐに『旗本退屈男』の早乙女主水之介が頭に浮かんだ。
旗本退屈男といって私が思い出すのは、1970年代の初めにその役を演じた高橋英樹で、決めぜりふの「天下御免の向こう傷」は忘れられない。
白猫のひたいを見て素通りはできず、「こりゃ『天下御免の向こう傷』のある旗本退屈猫だな」と思いながらカメラを向けた。