月曜恒例の天神橋筋商店街詣で、きょうは中崎町の仕事場から歩いて商店街へ向かった。
その途中で無性に「カツ丼」が食べたくなった。
それもチェーン店ではなく、昔ながらの食堂でその店ならでは味を楽しみたかった。
店には心当たりがあった。
今年1月にぜんざいを食べた「菊水」という喫茶店と同じビルで、1階にある店だ。
そこは「いづみや」という名の店だった。
「天神橋筋商店街のメーンストリートだから、多少はおしゃれに装っているのだろう」と思っていたが、店には昔ながらの食堂の雰囲気が色濃く残っていた。
で、この店で思いがけず大阪万博の思い出に浸ることになった。
私は店の一番奥に座ったのだが、ふと壁を見上げると、1970年の大阪万博の記念プレートが掛かっていた。
「人類の進歩と調和」という私にとって懐かしすぎるテーマも書かれている。
断りもせず触ってみると、板に樹脂系のフィルムを貼ったものだった。
「復刻版かな」と思って店の人に聞くと、当時のものだという。
プレートは作られてから50年が経過していることになる。
そんな話をしているのを聞きつけて、店の奥から大将が出てきた。
聞けば私と同い年で、2人とも万博の年は小学6年だった。
大将は10回ほど会場に行ったという。
私は夏休み明けに1回行っただけだ。
そんな話をし出すと止まらなくなり、ほかのお客さんは半ばほったらかしになってしまった。
「岡山からですか。遠いですけど、また来てくださいよ」
「何言ってんですか。今は大阪在住ですよ。近いうちにまた来ますよ」
そんな会話をして店を出た。