金の縁取り

きのうの夜、東大阪市役所北の公園にいた又三郎

きのうの夜の打ち合わせは思っていたよりはるかに長引き、勤務先のマンションを出たのは午後9時すぎだった。

「せっかくこの時間になったんだ。又三郎にあいさつして帰るか」と、東大阪市役所の北にある公園へ行った。

 

又三郎はお気に入りの場所である石碑の上にいた。

その背後には街灯があり、姿勢を低くして見上げると、街灯と又三郎が重なり、照らされた毛が輝いた。

それはまるで金の縁取りのようだった。

最初に見たときはこんな姿勢だった。夜にやって来ることが多い仲間の猫の姿はなく、又三郎は時々姿勢を変えながらくつろいでいた