まぬけな男の涙雨

きょうの夕方、天王寺公園から見た通天閣方面

きょうもここ数日と同じように、午後から今にも雨が降りそうな天気になった。

仕事が終わり、帰りの道から西の空を見たら雲の切れ間があった。

屋上へとも考えたが、虹を狙いながら2回連続で空振りに終わっており、「その手には乗らないぞ」と思った。

それでもチャンスを逃したくないという思いもあり、帰り道で撮影できる場所を考えた。

候補は大阪城あべのハルカスしかなく、ちょっとでも家に近いあべのハルカスでと、いつもの天王寺動物園の上の歩道へ向かった。

ここから情けない話が始まる。

 

地下鉄の恵美須町駅で電車を降り、天王寺動物へ向かう道で東の空を見た。

丸い虹がうっすらとかかっていた。

「あれじゃ、撮る気にならないな。そのうちもっと大きくて濃い虹がかかるだろう」と思い、自販機で飲料を買い、トイレを済ましてから歩道へ上がった。

虹はほとんど残っていなかった。

そのうち虹が再び姿を現すはずだと、撮影の準備をしたところ、メモリーカードを忘れるわ、持参するフィルターのサイズを間違えるわで、「俺は恐ろしくまぬけな男だな」と情けなくなった。

 

で、結局、予備のカードやフィルターでなんとか取り繕うことにしたが、虹は姿を現さなかった。

「マンションの屋上なら…」という思いは拭えなかった。

 

気を取り直し、天王寺公園の池の橋に行ったら、すぐに雨が降り出した。

その雨に打たれながら、「これはまぬけな男の涙雨だな」と思った。

天王寺公園に行き、雨が降る前のわずかな時間に通天閣を見上げた。空は雲だらけで、切れ間もほとんど染まらなかった。最初の写真は、雨宿りをして小降りになったところで、池の橋に戻って撮影したものだ