チャンスについて三様の考察

きょうの仕事帰りに見た虹

きょうの仕事帰り、地下鉄の長田駅に向かっていつもの道を歩き、高速道路の立体交差に差し掛かったとき、霧のような雨が降ってきた。

前方の西の空を見ると、雲の切れ間から日が差していた。

「これは!」と思い、立体交差を抜けてから道路の上を見た。

淡い虹が見えた。

「これを逃す手はない」と思い、もう少し広い空が見えるところを探して、1分ほど歩き回った。

そうこうするうちに、虹の色は薄くなっていった。

なんとか虹を撮影することはできたが、「チャンスは待ってくれない」と思った。

天王寺動物園の上の歩道から、あべのハルカス方面の空を見上げた

虹を目の当たりにしながら、かすっただけのファウルチップのような写真しか撮れず、悔しかったので、新世界から天王寺動物園へ行き、歩道に立ってあべのハルカスを見上げた。

時折、霧雨が降り、夕日が差せば虹がかかるはずだった。

しかし、日の入りの時刻の直前まで待っても日は差さず、虹はかけらも見られなかった。

「チャンスは待っても訪れない」と思った。

大阪市立美術館前の階段の上から見た通天閣

虹が空振りに終わり、「きょうはこれで店じまいだ」と思いながらも、「通天閣の背後が染まっていたらどうするんだよ」という気持ちに引きずられ、天王寺公園の池に向かった。

その途中、大阪市立美術館の前にある上町断層の階段を上り、振り返ると通天閣の背後の雲が辛うじて赤く染まっていた。

「チャンスは探していればそのうちに見つかるものだ」と思った。

 

きょうの夕方は空に振り回され、結果としてチャンスについて三様の考察をすることになった。