きょうの仕事帰りに、東大阪市役所の北にある公園へ行った。
セミの声がほとんど聞こえなくなり、コオロギと思われる虫の声があちこちから聞こえた。
季節は夏から秋へと歩を進めている。
園内を見回したところ、1羽のアオスジアゲハの姿が目に入った。
動きが明らかに変だった。
木にしがみつくようにしていたかと思うと、急降下して地面に下りた。
死を目前にしていることがすぐにわかった。
「地面に横たわるようにして死を迎えるんだろう。看取ってやろう」と、その姿を追いかけた。
しかし、地面から飛び立ち、木の上の方に行ってから見失った。
かなりの時間が経過して、近くの草むらで1羽の鳥が獲物を捕まえたのが見えた。
鳥がくわえていたのがアオスジアゲハだった。
鳥は木の枝に止まり、獲物をむしゃむしゃと食べ始めた。
アオスジアゲハは死を目前にして動きが鈍ったところを狙われ、あえなく最期を迎えた。
鳥の餌になる。
それがチョウの定めなのかもしれない。
私が見たのは、あるアオスジアゲハの死でしかないが、生き物の定めを目の当たりにして妙に悲しくなった。