きのう仕事場に近い「オフィスビルの森」へ行った。
このところ梅田の空き地ばかり行っていたので、久しぶりという感じがした。
いきなり大きめのチョウの姿が目に飛び込んできた。
以前、扇町公園で撮った「アオスジアゲハ」であることは明らかだった。
動きが速く、すぐに見失ってしまう。
「きょうはシジミチョウはいいや。アオスジアゲハを追いかけよう」と思って歩き回った。
いた。
ビルの地下駐車場の出口に近い木に止まって、しばらくじっとしていた。
「さあ、撮れよ」と言わんばかりだった。
「きれいなチョウが撮れてラッキーだったな」と思いながら、ふと出口を見ると、コンクリートの上を素早くはう黒い生き物がいた。
よく見るとトカゲだった。
しばらく見ていると、動きが止まったので、そっと近づいてカメラを向けた。
アオスジアゲハの優美な姿を見た直後だったので、トカゲの姿はなんともいえずグロテスクだった。
人は勝手なものだと思う。
アオスジアゲハが飛び回ると「お願いだから止まってよ」と思うが、トカゲが動き回ると「こら止まらんかい」としかりつけたくなる。
アゲハとトカゲ、両極端といっていい存在だが、そう思うのは人のわがまま以外の何物でもない。