絵に描いたような食堂で聞いた名言

おとといの仕事帰りに南海電車を撮ったあと、近くを歩いていたら、「今どき、こんな絵に描いたような食堂があるのか」と思うような店を見つけた。

きのう、大和川に行く前に少し時間があったので寄ってみた。

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店の名前は「三和食堂」。見るからに昔ながらの食堂だ

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店は南海電鉄萩ノ茶屋駅の少し南、高架のすぐそばにある。走っているのは南海本線の上り列車だ

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店の中も食堂以外の何物でもないという雰囲気だ。年配の夫婦がやっている。後ろ姿の人がこの店の奥さんだ

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冷蔵庫に作り置きのおかずが並んでいる。これも今どき珍しい。いつかこのおかずを次から次へと注文して、しこたま酔っ払いたい

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まだ日は高かったが、一杯やらないわけにはいかない。「芋焼酎」(税込み400円)をお湯割りにしてもらった

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注文したのは「日替定食」(税込み550円)。この日の主役は右下のカレー味のジャガイモだ。おかずを先に持ってきてもらって、焼酎を2杯飲んだ

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酒を飲み終わったあと、ごはんとみそ汁を出してもらった。このみそ汁が絶品で驚いた

で、大和川に向かうべき時間が迫ってきたので、1350円を払って店を出ようとした。

しかし、「三和食堂」という名前の由来が気になって少し話をした。

奥さんに聞いたところによると、この名前はご主人のお兄さんが別の場所でやっていた店のもので、のれん分けのようにして同じ名前にしたそうだ。

ここで店を開いて40年になるという。

 

ついでに私が「西成が好きでね。いずれ引っ越そうと思っているんですよ」と言ったものだから、話が止まらなくなった。

奥さんは「西成も昔と比べると随分静かになった。血気盛んだった人が、亡くなったり、車椅子に乗ったりしとるからね。この店を始めたころは、怖くて1人で留守番なんかできなかったよ」と言っていた。

そして、私に向かって一言。

「どう生きたらええかを考えさせてくれる街やからね、西成は」

この街に住んで40年、亀の甲より年の功、名言だなと思った。