きょうは仕事帰りに中村食堂へ行った。
払いが500円増しになるのが前提だった。
実は先週の土曜日に行って飲み食いし、払いが1100円になった。
「さあ帰るか」と勘定をしようと札入れを取り出して中を見たら、紙幣が1枚もなかった。
小銭入れに600円ちょっとあったので、おばさんに「ごめん。金を下ろすのを忘れた。500円貸して。来週の水曜日に来るから」と言って、つけにしてもらった。
おばさんに「珍しいわね」と言われ、ほかの客は時々そんなことがあるのかな、西成らしいなと思いながら店を出た。
ということで、不始末の後始末は迅速にしなければと、中村食堂の休みが明けるきょうを待って行ったというわけだ。
で、きょうの払いは1350円になり、500円増しで1850円を払った。
勘定をするちょっと前に、おばさんと話をした。
「この前は、金がなくても、中村食堂のおばさんなら何とかしてくれるやろと思ったんちゃう」
「いやいや、本当に財布を開けてびっくりしたんよ。でも、ここは西成や。食い逃げも少なくないエリアやからね」
「そうそう。今はほとんどないけど、昔は食い逃げなんて話はちょくちょくあった。店も前金ってところもあったね」
その話を聞いて、「さすが俺が愛する西成だ。そうでなくちゃ」と思った。