払いは500円増し

きょうの中村食堂

きょうは仕事帰りに中村食堂へ行った。

払いが500円増しになるのが前提だった。

 

実は先週の土曜日に行って飲み食いし、払いが1100円になった。

「さあ帰るか」と勘定をしようと札入れを取り出して中を見たら、紙幣が1枚もなかった。

小銭入れに600円ちょっとあったので、おばさんに「ごめん。金を下ろすのを忘れた。500円貸して。来週の水曜日に来るから」と言って、つけにしてもらった。

おばさんに「珍しいわね」と言われ、ほかの客は時々そんなことがあるのかな、西成らしいなと思いながら店を出た。

 

ということで、不始末の後始末は迅速にしなければと、中村食堂の休みが明けるきょうを待って行ったというわけだ。

前回の粗相のお詫びにちょっとだけぜいたくをしようと、酒は「缶ビール」(税込み350円)から始めた

つまみは2品連続で注文した。まずは「揚げ焼き」(税込み200円)から。香ばしい揚げと、ショウガ、ネギの取り合わせがぴったりで、酒が進んだ

次は「ナスビの煮物」(税込み250円)。この日本的な味は、日本的な酒と合わせたくなる

ならばと、2本目の酒は「焼酎ワンカップ」(税込み250円)にした。ナスビを食べながらこれを飲み、「ここが日本でよかったな」と思った

締めは「ラーメン」(税込み200円)と「ごはん小」(税込み100円)を頼んだ。なぜかラーメンライスが食べたくなった

で、きょうの払いは1350円になり、500円増しで1850円を払った。

勘定をするちょっと前に、おばさんと話をした。

「この前は、金がなくても、中村食堂のおばさんなら何とかしてくれるやろと思ったんちゃう」

「いやいや、本当に財布を開けてびっくりしたんよ。でも、ここは西成や。食い逃げも少なくないエリアやからね」

「そうそう。今はほとんどないけど、昔は食い逃げなんて話はちょくちょくあった。店も前金ってところもあったね」

その話を聞いて、「さすが俺が愛する西成だ。そうでなくちゃ」と思った。