きのうは旧暦の1月1日で、中国でいう「春節」だ。
私が中国で暮らしていたときも、春節は特別な日で、見よう見まねで中国流に祝っていた。
ということで、「よし、スーパー玉出で中国流に春節を祝える商品を探そう」と思った。
日本のスーパーに中国らしい商品はほとんどないので、本格的とはいかないが、なんとかそれらしい雰囲気を取り繕うことはできた。
きのうの仕事帰りに、職場の近くで猫を探した。
東大阪市役所の北にある公園にも、職場近いマンションにも猫の姿はなく、「頼みの綱はあそこだな」と思いながら、高速道路の高架に近いオフィスビルへ行った。
期待した通り、顔なじみの猫がいた。
猫はコンクリートの階段の上に座っていて、「そのままじっとしてろよ」と思いながら、カメラを取り出して撮影した。
すると…。
当初は緑だった階段の色が、突然、赤に変わった。
その変化は私の目でははっきりしなかったが、写真を確認すると違いが歴然としていた。
コンクリート自体は灰色で、「なんでこうなるんだ」と考えた。
答えはすぐにわかった。
その階段は道路のすぐそばで、道路には横断歩道用の信号があった。
夕闇が迫るころで、あたりは薄暗く、信号の光が階段を照らしていたのだ。
からくりはともかく、変色する階段の上に猫がいるという珍しい光景を目にすることができた。
きのうの夜、法善寺へ行って小さなお地蔵さんの群れを撮った。
それが一段落して、「よし、本腰を入れて猫を探そう。猫を撮らずには帰れない」と思い、再び寺の周りを歩いた。
2匹の猫がやって来た。
そのうちの1匹は寺に近い店の屋根に上がっていて、もう1匹は寺のそばの店で置物のように座っていた。
2匹の猫の顔を見て、ようやく踏ん切りをつけて帰ることができた。
きょうの仕事帰りに、法善寺へ行った。
きのうの夜、西成の銭湯でボケの花を撮って、「夜の花は美しいな」と思い、それに味をしめて、きょうは道頓堀界隈で花を探した。
しかし、盛り場に花はほとんどなく、「仕方ない。法善寺へ行って、猫でも探すか」と思った。
法善寺に着いて、寺の周りを見ても猫の姿はなく、「どこかにいるはずだ」と歩き回った。
そのとき狭い道の脇にずらっと並ぶ小さなお地蔵さんが目に入った。
その名は「慈悲地蔵尊」。
お地蔵さんの群れをよく見ると、ライトの加減で明るいお地蔵さんと暗いお地蔵さんが混在していた。
「人の世には光と影がつきものだが、お地蔵さんも同じなんだな」と思い、路地に三脚を立てた。