新世界から将棋の灯が消えた

きょう、営業最終日を迎えた新世界のジャンジャン横丁の「三桂クラブ」

きょうの夕方、新世界と天王寺公園をひと回りし、ジャンジャン横丁を通って帰った。

その途中、通りに面した囲碁・将棋道場「三桂クラブ」の前に人垣ができていた。

普段は店の前で足を止める人がほとんどいないだけに、「何事かな。有名な棋士が来ているのかな。藤井聡太かそれとも羽生善治か」と思って中をのぞき込んだ。

それらしき有名人はいなかった。

で、店内に貼られた紙を見ると、「6月30日をもって閉店します」と書かれていた。

驚いた。

 

新世界は伝説の将棋棋士である坂田三吉ゆかりの地で、かつては将棋道場が数軒あったという。

東西を代表する昭和の真剣師(賭け将棋で生計を立てる人)である小池重明と加賀敬治が死闘を繰り広げたのも新世界の道場だった。

その新世界で唯一生き残っていた三桂クラブがなくなってしまう。

「新世界から将棋の灯が消えたな」と思った。

入り口の「三桂クラブ」の文字

この店での最後の勝負を繰り広げる人たち

常連客を見送る席主