その後、当然のように松乃木大明神へ行った。
境内で猫を探しているとき、「ギャー」という悲鳴のような猫の鳴き声が聞こえ、そちらを見ると、にいやんが小柄な猫を追いかけていた。
「こら、けんかするんじゃない」と2匹の猫を追いかけると、にいやんがひと仕事終えたといった様子で帰って来た。
あたりをひと回りして、痛めつけられた猫を探したあと境内に戻ると、にいやんが松乃木大明神の祠に上がっていた。
にいやんは横になりながらも仁王立ちといった貫録を見せ、「俺はこのあたりを仕切っているんだ。勝手なまねは許さん」と言っているかのようだった。