きのうの仕事帰りにいつもの中村食堂に寄り、「ゴーヤチャンプルー」を食べた。
なぜわざわざこのメニューを強調するかというと、そのゴーヤは私が持って行ったものだからだ。
私の勤務先のマンションには多くの住民さんがいて、時々、管理室に食べ物を持参してくれる。
それは自分の店で焼いたパンだったり、ふるさとから送ってきた特産品だったり、自分の買い物と合わせて買った菓子だったりする。
1週間前、ある住民さんが、近くの貸し農園で育てたというゴーヤを10本ほど持って来てくれた。
前回、そのうちの1本を持って中村食堂に行き、おばさんに「これは返却不可ということで」と渡した。
私の料理の腕では、せっかくのゴーヤを生かすことができない。
おばさんは「また来週来るやろ。そのときに出すわ」と言い、私は「その分も金取ってよ」と言い残して店を出た。
それがきのうのメニューになっていたというわけだ。
ゴーヤに豚肉、卵、豆腐が加わり、値段は税込み200円だった。
豆腐は水切りをし焼いてから使うという手間のかかったものだった。
私が「ゴーヤの分も金払うよ」と言っても、おばさんは受け取らなかった。
まあ1本で数人分の料理ができたのならいいかと、ゴーヤチャンプルーはありがたくごちそうになった。