けさも早よから高速道路の高架下へ行った。
雲が広がっていることはわかっていたが、せっかくの週一の休みを有効に使いたかった。
しかし、予想通り朝焼けはその素振りも見せてくれなかった。
「染まらない空を責めても仕方がない。スーパー玉出へ行って酒を買い、朝から一杯やるか」と歩き出した。
すぐに商店街に差し掛かり、通りをじっと見て「西成の商店街の朝ってこんなに雰囲気があったっけ」と思った。
店はすべて閉まり、人通りも少ない商店街が、どこか寂しげで、それでいて温かい表情をしているように見えた。