西成で見つけた「沙県小吃」

きのうの仕事帰りにいつもの西成の商店街へ行き、昼めしを食おうと店を探した。

そこで見つけたのが「沙県小食」の看板を掲げた店だった。

沙県小食は中国では「沙県小吃」と称している。

中国語の「吃」が「食べる」という意味なので、日本では「食」の字を使ってるのだろう。

 

沙県は中国の福建省にある町の名前で、小吃は軽食という意味だ。

その成り立ちはよくわからないが、実際には気軽に入れる食堂といったイメージだ。

私は上海で暮らしていたときだけでなく、中国を旅行したときもよく沙県小吃の店を利用していた。

値段が安く、味もまずまずなので、重宝していた。

ということで、西成の沙県小吃でもそれなりの期待を抱いて店に入った。

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西成の沙県小吃の店

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「吃」を「食」に変えた看板が通りの端に置かれている

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店内はけっこう広い。私が行ったときは、客が1人もいなかった。満席になることがあるのだろうか

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壁の棚に中国の物産が並んでいる。私が愛用している「鎮江香醋」も売られていた

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真っ昼間だが、一杯やらないわけにはいかなかった。せっかくだからと、「紹興酒(12年)」(税込み1合400円)を頼んだ

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料理は「広東風えび餃子」(税込み500円)にした。値段が思ったより高く、これで打ち止め。次回は麺料理を食べたい

で、この沙県小吃の店で、本場の中国の雰囲気に浸った。

店を切り盛りしていたのは、愛想の悪いおばさんだった。

やはり福建省の人だという。

飲食店の店員の態度がよくないのは、中国ではそれほど珍しいことではない。

 

私の後から来た客も中国人のようで、私にはまったく聞き取れない言葉で話をしていた。

福建省は方言のるつぼといわれる地域で、同じ省の人でもうまく会話ができないことがよくあるので、私が聞き取れないのは当然だ。

 

そして、やがておばんさんの息子とおぼしき若者がやって来た。

買い物を届けたようだが、早速、親子で口げんかを始めた。

これも中国でよく見る光景だ。

言い方がきついだけで、けんかではないのかもしれない。

 

なんだか中国にどっぷり漬かったようで、うれしくなった。

料理の味とか値段とかは別にして、また行きたい店だ。