ミャオに鎮座する「ミャオ」

きょうはクリスマスイブだ。

この年齢になると、残念ながら、この日は特別だということはなくなる。

それでも、せっかくだからイブの雰囲気に触れようと、新世界へ行った。

お目当ては「ビリケンさん」が扮したサンタクロースだったが、それはほぼ空振りに終わった。

 

しかし、新世界の繁華街へ行く途中で、面白いものを見つけた。

「福永大神」という小さな神社の前を通りかかったとき、「こんなところに猫がいてくれるといいんだけど」と思って、あたりを見回すと何かが動いた。

「猫だ」と思い、忍び足で近づくと、1匹の猫が神社の祠の真ん前に座っていた。

まるで守り神が鎮座しているように。

 

猫は私を見ても動ずることなくじっとしていたので、時間をかけて撮影していたところ、私の後ろを通った中国人が「ミャオ」と言うのが聞こえた。

神を祭る場所のことを中国語で「庙(日本の漢字だと廟)」と書いて「ミャオ」と発音する。

猫の鳴き声の日本語とほぼ同じ音だ。

「ミャオに鎮座するミャオってことか」と思わず笑ってしまった。

神社と猫という2つのミャオに同時に遭遇できたことを神に感謝した。

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祠に鎮座する猫。まだ子どもだ

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「福永大神」。猫は鳥居の奥の祠にいた

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当初の目的であるビリケンさんのサンタクロースはこの1枚だけ。新世界にクリスマスイブの雰囲気はまったくといっていいほどなかった