きのうの夜、高槻で京都の友人と一杯やった。
高槻へ行く際のおまけのような楽しみが、淡路駅での電車の撮影だ。
これまでは地下鉄堺筋線との相互乗り入れの電車が来るのを待って、ホームから撮っていた。
きのうは狙いを変えた。
前日の近鉄奈良線の石切駅での撮影で、「電車の後ろ姿もなかなかだな」と思い、淡路駅でもそれを狙った。
おととい、その日の夜に見られる月と金星の接近を撮ろうとネットで状況を調べ、次の日に月と火星が接近することを知った。
しかし、おとといの撮影後、「金星との接近でも、それほどの絵にはならない。ましてや金星より暗い火星では」と考えて、見送ろうと思っていた。
きのうの夜、石切駅での苦しい撮影を終えて、西成まで戻った。
西の空を見ると、薄い雲が広がり月と金星がおぼろに見えていた。
それを見て、「この状況なら、月と火星の接近もなんとかなるかな」と思い、家の近くにある上町断層の階段を上ってスタンバイした。
しかし…。
火星がどこにあるのかわからない。
月の近くに恒星がいくつか見えているのに、赤い火星は探し出せない。
「火星はどこだ」と空を見上げ、目を凝らし続けた。
結局、雲が晴れたとき、辛うじて火星の位置を確認することができた。
おぼろな月は趣があったが、月と火星の位置関係は接近といえるほどのものではなかった。
ゴールデンウイークの真っただ中の今月4日、近鉄南大阪線の道明寺駅のホームから、電車の後ろ姿を撮った。
そのときJR東海のかつての名作CM「シンデレラ・エクスプレス」を思い出し、「印象的な電車の後ろ姿を撮りたいな」と思った。
折を見て道明寺駅へと考えていたが、きょう、ふと「とりあえず近場でやってみよう」と思い、場所を探した。
以前、特急「あをによし」を追いかけたとき、この駅のホームで撮影した。
ホームから奈良方面を見ると、生駒山を貫くトンネルが目に入る。
線路もわずかながらカーブしていて、いい条件だと思った。
しかし…。
日の入りの時刻を過ぎてから、上りのホームでスタンバイした。
奈良方面に向かう電車を漏らさず撮影したが、思うようにはいかなかった。
冷静に考えると、暗い、被写体の動きが速いという非常に厳しい条件下での撮影であることがすぐにわかる。
こんなときは、高感度に強い最新のカメラと、明るいレンズがものをいうが、残念ながら私の機材はひと昔前のカメラとよれよれのレンズという組み合わせだ。
「シンデレラ・エクスプレスは至難の業」とわかったのが、きょうの収穫だといっていい。
それでもヒントはつかんだ。
次こそはという気持ちで、再びチャレンジしたい。
きのうの仕事帰りに、日本橋の中国料理の店へ行ったあと、西成まで戻った。
地下鉄の駅から出ると、雨がしとしとと降っていた。
「こんな日に行く場所はあそこしかない」と、松乃木大明神に向かった。
薬師如来の祠で、にいやんとやんちゃんの兄弟が雨宿りをしていた。
2匹の猫はしばらくそこにいて、それぞれに別の場所に移って姿が見えなくなった。
雨は降り続いていて、「しばらく待てば帰ってくるだろう」と思い、近くのスーパ―玉出で買い物をし、10分ほどたってから戻った。
やんちゃんが松乃木大明神の祠の端にいて、狛犬ならぬ狛猫状態になっていた。
やんちゃんがそこから去ると、にいやんがやって来て、祠の奥まった場所に鎮座し、御神体のような姿になった。
きのうは、雨の中で猫の兄弟が勝手気ままに祠を渡り歩いていた。