中国写真館その6 上海の発展を見つめる「外白渡橋」

私は中国の商都・上海で10年余り暮らした。
同じ場所に長く住むと、刺激的な都市である上海といえどもマンネリ感が出てくる。
そんなとき、私はよく「外白渡橋」を見に行った。
 
外白渡橋は上海の中心部を東西に貫いて流れる蘇州河の河口に架かっている。
河口といっても、上海の母なる川と称される黄浦江との合流点にすぎないが。
 
この橋の前身である「ウィルズ橋」が建設されたのは1856年のことだ。
中国がアヘン戦争に敗れ、南京条約が結ばれて上海が開港されたのが1842年だから、この橋は中国と外国をつなぐ懸け橋となった上海の発展を160年余りにわたって見つめてきたことになる。
 
私は外白渡橋を見ると、世界に門戸を開いた上海に住んでいることを実感し、「もっと頑張らなくちゃ」と思っていた。、
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外白渡橋。鉄製の橋が歴史の重みを感じさせる。背後のビルは、上海の租界時代の象徴だった「ブロードウェイマンション(中国名は上海大厦)」だ(2016922日撮影)
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橋は2009年に改修を終えてから、LEDでライトアップされるようになった。橋がさまざまな色に変わり、夜の橋の美しさが増した(2014322日撮影)
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夜の外白渡橋を反対側から見た
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蘇州河の上流の橋から外白渡橋と浦東新区の摩天楼を望む。建設中の最も高いビルは「上海中心」で20163月に完工した。高さは632メートルで中国で最も高く、世界でも2番目の超高層ビルとなった(2014322日撮影)
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摩天楼の一角にある「東方明珠電視塔」から見た夜の外白渡橋と蘇州河周辺(2014215日撮影)