きのうは朝から雨模様の天気となり、部屋でじっとしていた。
晴れ間が少しでも見えれば出かけようと、時々、外の様子をうかがっていたが何も起きなかった。
そうこうするうちに夕方になり、「スーパー玉出へでも行くか」と外に出た。
玉出への道を歩きながら西の空を見ると、ほんの少し赤く染まっていて、日が差しそうな気配を感じた。
「この天気で日が差せば虹が出るに違いない」と思い、虹とあべのハルカスを絡めようと高速道路の高架下で待った。
しかし、日は差さず、虹は現れなかった。
それでも日の入りの時刻が近づいたころ、あべのハルカスの近くの雲が赤く染まった。
「空のお情けだな」と思いながら撮影した。
そして、スーパー玉出へ行く前に、松乃木大明神に寄った。
境内は暗かったが、明かりがついていなかった。
猫の姿はなかった。
「きょうは条件が悪い。空振りもやむなしだな」と帰ろうとしたところ、西一がどこからともなく現れた。
雨の日は祠の屋根にいることが多い西一に期待し、その動きをじっと見ていた。
すると、賽銭箱の上に飛び乗り、そこに座り込んだ。
「よし、じっとしていろよ」と思いながら、カメラを向けた。
暗いので苦労し、なんとか撮影したところで、西一は賽銭箱から飛び降りた。
西一のいなくなった祠を見ながら、「これは松乃木大明神のお情けだな。きょうは2つのお情けをいただいたな」と思った。