きのうは仕事を終えたのが普段より少し遅く、あたりは薄暗くなっていた。
勤務先の近くにある小さなビジネスビルの前を通りかかると、顔なじみの猫が建物の壁の下にいた。
そこは色が変わる壁だった。
からくりは簡単で、すぐ近くに横断歩道があり、その信号の光が壁に当たっているだけだ。
それでも、あたりが暗いだけに壁の色が際立った。
猫は変色する光の中で、じっと私をにらんでいた。
きのうは仕事を終えたのが普段より少し遅く、あたりは薄暗くなっていた。
勤務先の近くにある小さなビジネスビルの前を通りかかると、顔なじみの猫が建物の壁の下にいた。
そこは色が変わる壁だった。
からくりは簡単で、すぐ近くに横断歩道があり、その信号の光が壁に当たっているだけだ。
それでも、あたりが暗いだけに壁の色が際立った。
猫は変色する光の中で、じっと私をにらんでいた。