行き倒れか心中か

松乃木大明神に近い路地に横たわっていた2つのゴルフバッグ

毎日のように行っている松乃木大明神に近い路地に、2週間ほど前から2つのゴルフバッグが置かれていた。

そのバッグは、ごみとして捨てられるほど古くはなく、男性用と女性用の2つが並ぶ姿は「ゴルフバッグの行き倒れか心中か」と思うほど不気味だった。

「面白いといえば面白いけど、撮りたくはないな」と思い、ずっと素通りしていた。

 

しかし、そのうちに男性用バッグやクラブのカバーがはずされ、どんなクラブかわかるようになった。

クラブを見て、「これを使っていた人はかなりの腕だな。何かいわくがありそうだ」と思い、数日前に撮影した。

カバーがはずされむき出しになったクラブ

男性用のバッグの中にあった1番ウッド(ドライバー)を見たら、「本間ゴルフ」のクラブだった

アイアンも本間。エンブレムが光っている。触りたくなかったので詳しくはわからないが、そこそこの値段のクラブだと思う

バッグの近くにウッドのヘッドカバーがあった。はねられた首が転がっているように見えた

私は若かりしころ、ゴルフに熱中していて、当時は「本間といえば、金持ちのおじさんのクラブ」というイメージがあった。

中国で暮らし始めてからは、ゴルフとは無縁になったが、中国では本間のクラブが人気だと聞いたことがある。

で、改めて調べると、本間ゴルフには紆余曲折があり、経営破綻や元社長の逮捕を経て、2010年に中国資本の会社になったことがわかった。

「あの本間がね…」と、時の流れと、世の中の移り変わりの激しさを感じた。