夜と朝のあいだに

けさ、大和川に架かる鉄橋を渡るチン電

先週の日曜日に続き、けさも大和川へ行き、鉄橋を渡るチン電のシルエットを狙った。

先週は空全体を厚い雲が覆い、東の低空だけが切れていて、結果として印象的な光景を見ることができた。

きょうは冬型の気圧配置が強まって、近畿地方でも北部は雪が予想されていたが、大阪は晴れると思っていた。

しかし、寒気が強過ぎた。

 

大和川の岸に立って東の空を見ると、厚い雲が広がっていた。

東の空以外は晴れていて、先週と正反対の雲のかかり方だった。

季節風が大阪湾を渡って、生駒、葛城、金剛と続く山地に吹きつけ、雪雲が発生したのだろう。

道理で大阪の天気予報に雪マークがあったわけだ。

 

かなり厳しい状況ながら、大和川まで来て何も撮らずに帰るわけにはいかず、寒風が吹きすさぶ中でいつものように鉄橋を渡るチン電を撮り続けた。

すると、鉄橋の背後の雲が切れる時間帯もあり、最後は明るくなった空と暗い雲、日が差さない川面が、夜と朝の入り交じった光景を見せてくれた。

ピーターの1969年のヒット曲『夜と朝のあいだに』を思わず口ずさみたくなるような空のショーだった。

阪堺電車天王寺駅前駅の始発に乗ったので、大和川に着いたときはまだ真っ暗で、夜が明けていなかった。そんなときに上りの始発電車がやって来た

日の出の時刻(きょうは午前6時59分)の30分ほど前。鉄橋の背後の黒い雲がはっきりとわかる。雲のわすかな切れ間が赤く染まっていて、それが広がることを期待した

雲の切れ間が少しだけ広がり、その前をチン電が走った

雲が私を喜ばせてくれたのほんの短い時間だけで、再び鉄橋の背後を覆った。日の出の時刻の少し前で冷え込みが厳しさを増し、「早く帰って熱かんだ」と一度荷物をまとめたが、思い直して粘った結果、冒頭の写真が撮れた