きのうの朝、少し早く家を出て、どこかで紅葉を探そうと思っていた。
空は晴れ渡り、柔らかな日差しが降り注いでいた。
いつもの道を歩いているとき、街の一角に朝日が差している場所を見かけ、「へえ、見慣れた街も違った顔に見えるな」と思い、紅葉をあきらめて、街角にカメラを向けた。
西成はわけありの人も多く、特に大阪の人にとってはイメージが悪い。
私が西成に住むことにして知り合いに伝えると、驚く人も少なくなった。
西成は日の当たらない街だといっていい。
私はそうは思っていないが。
そんな街にきのうはきれいな光が差していた。
日の当たらない街の日の当たる場所だった。