草むらで眠る猫

きのうの朝、出勤の途中で家の近くにある空き地の脇を通った。

草むらの中に黒いものが見えたので、何だろうと思って近づくと猫だった。

季節が秋から冬へと移り、朝晩はけっこう冷え込むようになったため、草をふとんのようにして寝ているのだろう。

その姿は野生動物だったころの猫が草原で寝ているように見えた。

f:id:sanchan60:20201124220514j:plain

2匹の猫が草むらで仲よく寝ていた。私が近づくと目を開けたが

f:id:sanchan60:20201124220557j:plain

茶色がかった猫が立ち去ったあとも、黒猫は草むらで眠り続けた

 

趣味の良さを物語る菊の花

けさ、勤務先のマンションに向かう道で、「あれっ」と思うものを見つけた。

菊の花だ。

小さなアパートの階段の上り口に、色とりどりの菊の花が咲いていた。

菊は日本の秋の風物詩だといっていいが、最近はとんと見かけなくなったような気がする。

 

せっかくだからと昼休みに行って写真を撮っていたら、近所のおばさんとおぼしき女性が、「きれいな菊でしょう。撮ってあげて」と声を掛けてきた。

「この花を育てているんですか」と聞くと、「私じゃないわよ。このアパートに住んでいる男の人が大切にしているのよ」と言う。

 

小さなアパートに咲く菊の花。

それを大切に育てる男性。

菊がその男性の趣味の良さを物語っているようで、なんだかすてきな話だなと思った。

f:id:sanchan60:20201124214023j:plain

アパートに咲く菊の花。これで全体の半分ほどだ

f:id:sanchan60:20201124214047j:plain

黄色い大輪の菊が咲いていた

f:id:sanchan60:20201124214112j:plain

放射状に花びらが広がっている菊

f:id:sanchan60:20201124214154j:plain

皿に載っているような菊。かなりの手間がかかっているのだろう

 

雲はきまぐれだ

きのうの夕方、買い物のついでに阪堺電車今池駅近くでチン電を撮った。

日の入りの方角が南寄りになり、条件に恵まれれば、チン電と夕焼けがうまく絡むはずだった。

ところが…。

 

行ったときは薄い雲が広がり期待を抱かせたものの、その後は低空に雲が流れてきて、染まった雲を覆ってしまった。

粘っても雲は染まらず、「雲はきまぐれだ。きょうはしかめっ面だったけど、ほほ笑んでくれる日もあるだろう」と割り切るしかなかった。

f:id:sanchan60:20201123210608j:plain

薄い雲が染まり、いい感じだったが

f:id:sanchan60:20201123210635j:plain

ピンクに染まった上空の雲を低空の黒い雲が覆い隠してしまった

f:id:sanchan60:20201123210711j:plain

雲は最後まで染まらなかった。それでも空自体が赤くなり、なんとか格好にはなった

 

思い出はモノクロームその2 旅館「明楽」と「てんのじ村」

私の部屋から地下鉄の動物園前駅へ行く途中に、「こんな建物がまだ残っているんだ」と思うような旅館がある。

その名は「明楽」。

すでに旅館としての営業は終えているようだが、できることなら一晩でもいいから泊まりたいと思うたたずまいだ。

f:id:sanchan60:20201123183907j:plain

旅館「明楽」。この旅館にはどんな人が泊まり、どんな物語があったのだろうか

f:id:sanchan60:20201123183934j:plain

玄関の上に掛かる看板

f:id:sanchan60:20201123184007j:plain

玄関の近くにある宣伝文句。時代を感じさせる文言だ

そして、旅館の隣には「てんのじ村記念碑」が立っている。

調べてみると、てんのじ村と呼ばれたこの一角は、かつて長屋が並ぶ街だった。

そこに昭和の初めごろから芸人が住み始め、終戦のころまで多くの芸人でにぎわった。

ミヤコ蝶々海原お浜・小浜といった全国的な有名芸人も、ここで暮らしたことがあるという。

記念碑の題字は漫才の父と称される秋田實の筆によるものだ。

身近で何気ない場所に驚くような物語がある。

西成の奥深さの一端に触れたような気がした。

f:id:sanchan60:20201123184058j:plain

てんのじ村記念碑。阪神高速の入り口の脇に立っている

f:id:sanchan60:20201123184126j:plain

記念碑の建立に賛同した個人、団体の名が石柱に刻まれている。その中に大阪の民放4局が並び、今に続く放送局と芸人のつながりを物語っている

 

厚い雲の下でも

f:id:sanchan60:20201123094100j:plain

けさのあべのハルカス。空に赤い煙がたなびくように染まった

きのうの夜、天気予報を見たところ、きょうの朝は曇りとなっていた。

せっかくの祝日なので、どこかに出かけようと思っていたのに。

 

けさ起きて外を見ると、天気予報の通りの曇り空だった。

「近くで撮るなら空振りをしても悔しい思いをしないだろう」と思い、JR新今宮駅に近いポイントへ行った。

雲は予想以上に厚く、染まるとは思えなかった。

 

それでも粘っていると、日の出の時刻を過ぎてから染まり始めた。

厚い雲の下で意外な光景を見ることができた。

f:id:sanchan60:20201123094147j:plain

日の出の時刻(きょうは午前6時39分)の20分ほど前。紫色の雲が東の空を覆い、あべのハルカスの上部が妙に輝いていた

f:id:sanchan60:20201123094209j:plain

厚い雲は晴れる気配がなかったが、わずかな切れ間が輝いた

f:id:sanchan60:20201123094236j:plain

たなびくように染まった雲の色が薄くなり、あべのハルカスが静かな朝を迎えた

 

ゴルゴ13のよう

きょうの昼、買い物に行くついでに松乃木大明神に寄った。

顔なじみの猫はすぐに逃げてしまったが、あまり見かけない黒猫が石の柵の上に座っていた。

その眼光は鋭く、「ゴルゴ13ににらまれているようだな」と思った。

f:id:sanchan60:20201122185824j:plain

松乃木大明神にいた黒猫

 

大阪城公園の黄色いじゅうたん

きのう、京都の友人と一杯やろうということになり、JR大阪環状線京橋駅へ行った。

地下鉄の電車に乗っているとき、友人から到着が少し遅れるという連絡が入った。

時間に余裕ができたので、森ノ宮駅でJRに乗り換える際に、近くの大阪城公園に寄った。

 

公園に入るなり、イチョウの落ち葉が道路に広がり黄色いじゅうたんになっているのが目に入った。

三脚を持参していなかったので、撮影には苦労したが、夜のイチョウの姿をなんとかゲットすることができた。

f:id:sanchan60:20201122095642j:plain

夜の大阪城公園イチョウ並木