きのうの仕事帰りに、いつものように松乃木大明神へ行った。
鳥居をくぐる前から、賽銭箱の上に猫がいるのが見えた。
にいやんであるのは明らかだった。
今月に入り、秋らしい陽気になってから、にいやんはたいていそこいる。
境内にいたのはにいやんだけで、とりあえず撮らせてもらおうかと近づいたとき、不気味に光るものが祠の天井にあるのに気付いた。
よく見ると、それは防犯カメラだった。
最近、大きな賽銭箱がひっくり返され、中の金が盗まれる「事件」が多発している。
神社の関係者が業を煮やして、賽銭泥棒対策のために取り付けたのだろう。
目線を上げて防犯カメラを見て、目線を落としにいやんを見た。
そのときふと、「にいやんは賽銭箱の上でくつろいでいるんじゃない。賽銭箱を守っているんだ。防犯カメラと猫の警備員とは、また念入りなことで」と思った。