中村食堂で江戸情緒に浸る

きのうの中村食堂

数日前、ジャニーズ事務所の記者会見が開かれ、所属タレントの東山紀之が新社長に就任したことが発表された。

社長就任に伴って、東山は芸能活動から身を引くという。

 

「こりゃ困ったことになったな」と思った。

ジャニーズ事務所がどうなろうが私には関係のない話だが、私は時代劇の必殺シリーズが好きで、東山がその主役を務めている。

東山がいなくなったら、必殺はどうなるんだ…。

 

そんなことを考えているうちに、時代劇の居酒屋のシーンが浮かび、「必殺はさておき、江戸時代の人たちはどんなふうに飲んでいたんだ」と思った。

そこで江戸時代の風習をネットで調べると面白いことがわかり、江戸情緒に浸ろうと、きのうの仕事帰りに中村食堂へ行った。

まず酒は「日本酒(熱かん)」(税込み300円)を注文した。江戸時代の庶民は日本酒を一年を通して熱かんで飲んでいたらしい

つまみは「湯豆腐」(税込み200円)にした。豆腐は江戸中期から庶民の味となり、居酒屋でもよく出されていたという

つまみの続きは、「なすび煮物」(税込み250円)。江戸時代は肉はおろか魚も高級食材で、庶民の口に入るのは野菜が多かった。なすびの煮物も酒のおともになったことだろう

締めは「ごはん(大)」(税込み200円)とサービスの「たくあん」にした。江戸時代の庶民の食事は白米偏重で、おかずは質素だったという。ごはんにたくあんは最もポピュラーな取り合わせだった。たくあんだけでごはんを食べると、白米のうまさがよくわかるような気がする

結局、冬場にしょっちゅう飲んで食べている酒と料理で江戸情緒に浸ることになった。

江戸時代が終わってからでも150年余りの時が経過しているが、明治時代から普及した洋酒や洋食を除くと、酒にまつわる風習がそれほど変わっていないということだろう。