6月下旬、勤務先のマンションに夏の花として「インパチェンス」が配られた。
それをプランターに植えたのだが、日当たりの悪い場所ではなかなかうまく育たなかった。
特に玄関に置いたプランターは、日がほとんど差さず、しばらくするとしおれて息も絶え絶えといった状況になってしまった。
仕方なく多少なりとも日が当たる露地に植え替えた。
最も目立つ場所に置いたプランターに花がないというわけにはいかず、ホームセンターへ行って係の人に「夏に日陰でも咲く花はありませんか」と聞いて、「サマーミスト」という花を見せてもらった。
「サマーミスト=夏霧」という名前から、夏の高原の朝、ひんやりとした霧がかかっている光景が浮かび、「この季節にぴったりな花だ」と買って帰り、プランターに植えた。
その後、サマーミストは異常なほどの暑さや突然の雷雨、台風7号の風雨にさらされながらも、葉が生い茂るようになった。
しかし、花は数輪咲いただけ。
「やはり日陰は厳しいか」と思っていたが、最近、かなりの数の花が咲き、いっぱしの鉢植えの雰囲気になってきた。
その様子を見て、宮沢賢治の詩を思い出し、「雨ニモマケズ、風ニモマケズ、日陰ニモマケズ」だなと思いながら、きのうの昼休みに撮影した。