きのうの午後、私が勤務するマンションは激しい雷雨に見舞われた。
仕事を終えて帰るときも、その余波は消えておらず、空全体が怪しげな雲に覆われていた。
西の空を見るとはっきりとした雲の切れ間があり、そこから夕日が差すと、生駒の山に虹がかかるかもしれないと思い、マンションの屋上に上がった。
待つこと1時間余り、夕日が雲の切れ間から顔を出し、生駒山方面を照らした。
しかし、虹は何の音沙汰もなし。
西の空は雲が複雑に広がり、鮮やかな夕焼けになっていた。
「頼みの綱は西の空だな」と思いながら、狙う方角を変えた。