きのう、阪堺電車の「モ161形」の電車を何度も撮影した。
我孫子道駅に向かう電車を見送ったあと、帰ってくるという保証はなく、日差しを避ける意味も兼ねて、松乃木大明神で猫を探しながら待った。
最初に行ったとき、にいやんが井戸の近くの手水鉢の中で眠っていた。
きのうは汗ばむような陽気で、石の鉢がひんやりとして気持ちよかったんだろう。
やがて、暑さが増し、日が当たりそうになってきて、にいやんは手水鉢から出て、歩き出した。
どこへ行くのかと見ていると、松乃木大明神の祠に飛び乗り、奥の方に入って眠り始めた。
そこは一日中、日陰になることが約束された場所だ。
そして、モ161形の電車を再度撮影して戻ると、にいやんは薬師如来の祠で眠っていた。
日が陰り、風が出てきたので、風通しのいい場所に移動したんだろう。
きのうは日が差したり陰ったり、風が吹いたりやんだりで、体が感じる暑さもそれによって変わった。
わずかな時間で、季節が少し変化したように感じられた。
人の世には季節に応じて働く場所を変える「季節労働者」という人がいるが、きのうのにいやんは「季節睡眠者」といってもいいような動きをしていた。