紆余曲折の本場の味

西成の商店街の一角にある「沙県小食」。隣はカラオケ居酒屋だ

きのうの夜、「餃子の王将」へ行き、日本の中華料理を味わった。

そのとき「これはこれで十分うまいけど、本場・中国の味も久しぶりに食べたいな」と思った。

 

ということで、きょうの仕事帰りに、西成の商店街の一角にある「沙県小食」へ行った。

王将が日本の庶民の味なら、沙県小食は中国の庶民の味だといっていい。

 

庶民の味なら簡単にありつけそうなものだが、本場の味にたどり着くまでには紆余曲折があった。

店の中。ここにたどり着くまでに一悶着あった。私が店に着いたとき、中から2人の女性が出てきて扉に鍵をかけた。。2人は「休憩よ」と言いながら、どこかへ行ってしまった。待つこと約20分、ようやく2人が帰ってきて私は中に入れた

何はともあれ中国の酒をと、「紹興酒」(税込み400円)を頼んだ

料理は「特製油そばとワンタンスープセット」(税込み750円)にした。ワンタンをつまみにして、油そばを締めにしようと思っていた。いい具合にワンタンスープが先に出てきた。塩味のあっさりとしたスープで、紹興酒との相性もよかった

最後の油そばもすんなりとはいかなかった。酒を飲み干し、ワンタンを食べ終えても、そばが出てこない。そのうちに2人の女性がおしゃべりを始めた。こりゃやばいと思い、「セットのそばは?」と聞くと、女性は「あれっ、ワンタンスープ単品じゃなかったの」と言ったあと、そばを作り始めた。こんなことは中国では日常茶飯事だったので腹は立たず、なんだか懐かしかった。そばは日本人の好みに合わせたコシの強いもので、ピーナツ味のスープもなかなかだった