石碑は語る

松乃木大明神の境内に立つ近松門左衛門の石碑

きのうの朝、阪堺電車今池駅でチン電を撮ったあと、松乃木大明神へ行った。

境内に猫の姿はなく、見慣れた石碑に目が行った。

それは江戸時代を代表する劇作家である近松門左衛門の顕彰碑だ。

この際だから、石碑をじっくり見てみようと近づいた。

石碑にはさまざまな文字が彫られ、「へえ〜」と思うこともあった。

石碑は語っていた。

石碑を根元のあたりから見上げた

彫られている文字ではっきりと意味がわかるのは「近松」だけだ。調べてみたら上の「平安堂」は近松門左衛門の別名だった

側面にも文字が数多く彫られている

「明治三拾稔」と彫られている。「稔」の意味を調べた。すると古代の日本では年の循環を稲作に結び付けており、「稔=年」だとわかった。明治30年は西暦1897年で、19世紀から20世紀に変わろうとするころだ。石碑は120年を超える歴史を刻んでいることになる

年の表記の下に「孟春」の文字がある。孟は猛と同じ読みなので「春の盛り」の意味かなと思って調べたら、「春の初め」だった