きのうの仕事帰りに、いつものように松乃木大明神へ行った。
境内に猫の姿はなく、帰り道を歩いていたら、神社に近い路地の脇の工事現場ににいやんがいた。
にいやんは小さな山のように積まれた資材の上に陣取っていて、「お山の大将」のようだった。
このところのにいやんの貫禄からしても、お山の大将という言葉がぴったりくるように思えた。
そんなにいやんが下を見たかと思うと、山から飛び降りた。
ちょっと慌てた様子にも見えたので、何事かと場所を変えてにいやんを探した。
にいやんは身構えて、じっと何かを見つめていた。
その視線の先には「よそ者」がいた。
にいやんとよそ者のにらみ合いは、10分近く続き、よそ者が立ち去ってようやく終了した。
現場から出てきたにいやんはちょっと疲れた様子で、「お山の大将も楽じゃないよ」と言っているかのようだった。