桜の季節が終わり、東大阪市役所に近い並木もすっかり葉桜になった。
と思いながら、きのうの朝、桜の木の下を歩いていると…。
木の幹から直接咲く胴吹き桜がわずかに残っていた。
黒い幹を背景にして、緑の葉に囲まれながら、淡いピンクの花が風に揺れていた。
「桜の最後の輝きだな」と思いながら、足を止めて撮影した。
きのうの昼すぎ、京都の友人から連絡があり、高槻で一杯やることになった。
前回、高槻で飲んだ際には、調子に乗って京都まで足を延ばして泊まり、相当な出費となった。
きのうは「前回のてつを踏んではいけない。しかし、俺だからなあ…」と思っていた。
で、結果は高槻泊まり。
予想された事態とはいえ、同じてつを踏んでしまった。
そして、けさ。
宿の代わりにしたネットカフェを早めに出て、駅に向かった。
朝の高槻の街を見るのは初めてで、天気も上々だったので、「せっかくだからスマホで撮るか」と目についた風景にカメラを向けた。
きのうの仕事帰りに、東大阪市役所の北にある公園へ行った。
又三郎とツツジまたは八重桜の絡みが狙いだった。
行ってみると、又三郎はコンクリートのベンチに寝そべっていた。
後ろにツツジがあったので撮ろうとしたら、ベンチから下りて歩き出した。
どこへ行くのかと見ていると、桜の木の下で立ち止まり、木を見上げてから一気に登った。
桜が花盛りのときは、毎日のように又三郎を探し、「桜の木に登ってくれないかな」と思っていた。
しかし、又三郎が公園を歩き回ることはあっても、木に登ることはなかった。
それなのに、花が散って葉桜になってから登るとは…。
木に登ってくつろぐ又三郎を見て、歌舞伎の「遅かりし由良之助」のせりふが頭に浮かび、「遅かりし又三郎」と声を掛けたくなった。