きのうも仕事終わりで西成へ行き、まず猫を祭る「松乃木大明神」で猫を探した。
祠の周辺に猫はいなかったが、石柱の塀の上に2匹の猫がいた。
「きょうはここで持久戦だ」と思い、狭い境内に腰を下ろして、猫が来るのを待った。
すると、しばらくして塀の向こうから1匹の猫がやって来て、塀を越えて井戸のポンプの脇に座った。
その猫が去ってから塀の向こうを見た。
帯状になった空き地にフェンスが張られ、塀とフェンスの間に人が通れないような細い道があった。
猫はその道を通り、しばらく行くと見えなくなる。
その先にあるのは、猫にとっての「あの世」じゃないかと思った。
松乃木大明神は猫の霊を供養する神社で、「猫塚」もある。
塀を超えた向こうに猫の霊が行くあの世がある。
石柱の塀はあの世への門、そして猫はあの世とこの世を行き来している。
そんな不思議な感じがした。